コンピューターって、昔は計算が得意な、ただの箱だったんだけど、電話線を繋いだ瞬間、全てが変わたのですよ。


人類は、それを「インターネット」と呼びました。

インターネット上では、全てがコピー可能な世界です。

デジタル化されるものは、全てコピー可能なため、何でも無料で無限にコピーできます。そんな世界で本当に価値があるものって何でしょうか?コピーできないことって何でしょう?

それは「人間の経験」です。

嬉しかったこと、失敗したこと、見て、感じて、考えたことなど、音楽でいうとCDやデータじゃなく、
「ライブ」ですよ!

コピーが超潤沢にあるとき、それは無価値になる。その代わり、コピーできないモノは、希少化して価値を持つ。

逆説的ではあるが、デジタルなテクノロジーによって、全てが均質化(コモディティー)した世界では、
コピーできないものが再発見されていくのです。


皮肉にもデジタルが、本当に価値あるものを教えてくれます。

疑問に思う心

一方で、こうして無限にコピーされたデータが蓄積されていくと、逆に個人で、知識を蓄えることが減っていきます。

既成事実や、個々の事象に対する答えは、ネット上に出揃っちゃっていますよね。結論を知るだけだったら、wikiを見れば十分だし、また流行りの知識も(有名人の名前とか)数年もたつと陳腐化して行きます。

そこで、ますます大事になっていくのが「質問力」です。「良い問い」が良い回答を導きだす、それがまた良い問いを生み出すんです。

インターネットを自分の巨大な外部記憶装置にみたてちゃえばいいんですよ。このハードディスクに、いつでも「アクセス」できて「適切な質問」ができれば事足ります。なんせ、Google先生が答えてくれのですから。

役割分担ですね。機械は知識を記憶してストックするのが得意です。人間は「質問」をして引き出すのが得意です。

AI時代の人間の価値

著者ケビン・ケリー氏が答えます。
質問をし続けること、疑問を持ち続けること。こうした習慣が、人の最も基本的な価値になる。すでに答えがわかっていることは、機械に聞けばいいことだ。人間の価値は、答えがわかっていないこと、新しいことを作っていくところにある。疑問を持つこと、これが人の仕事になる

 疑問を投げかけるということが、人間にとって、基本的で、最も有益な行動だと思う。答えが欲しいだけなら、機械に聞けばいい。〜
 イノベーション、探査、科学、創造性、すべて疑問を投げかけることに足場がある。我々の仕事は、どんどんとその上に展開していく。不確実性と疑問。それこそが我々人間にとっての根本的な仕事だ。

本書が売れている理由は?

原題が『The Inevitable(避けられないもの)』となっています。この「避けられない」っていう言葉はなんだが怖いですね・・・ホラー映画みたいで。言い換えると「他に選択の余地」がないということです。テクノロジーは今後も進化して行きます。だから「他に選択の余地」はないのです・・・

一つの理由として、テクノロジーは人間が自律的に進化させるものでなく、テクノロジーがテクノロジーを進化させて行きます。著者はこれが生命における生態系のようなものであると唱えていま。だから「避けられない」のですよ。

テクノロジーの進化は我々に何をもたらすのだろうか?

それは人間が「人間」というものをより深く理解するため他ならないことです。人工知能なんてまさに「人間とは何か?」を再発見するプロセスそのものなんですよ!

一般的なテクノロジー系の書籍は、個々の最新技術や使い方に終始しています。しかし、本書はインターネットの今後を通じて、逆説的に人間が得意なことは何か?を示唆しています。

まだの人はどうぞ〜 未来への切符ですよ!