プロ棋士を破った将棋AIポナンザ。その開発者による、機械学習とディープラーニング・強化学習の本質。

その解説に、もう目から鱗の連続です。

例えば、そもそも知能とは何か?

コンピュータ将棋に限らず、知的な行動はおおよそ2つの行為を駆使しています。それは「探索」と「評価」です。 ほぼすべての知的な活動は、「探索」と「評価」のうち少なくともどちらか一方、あるいは両方である、と言うことができます。つまり、私たち人間も、あらゆる動物や昆虫も、「探索」と「評価」を常におこなっているのです。


・探索

どこに向かえばご飯を食べられるか、何をすれば生存に有利なのか。

・評価

とりあえずいろいろなことを試してみて、そのなかでいちばんよさそうものを選んで、さらに試してみます。

さすがプログラマー視点ですね。前提をしっかり定義しています。他のAI書籍だと、こういう前提が抜けてたりするんですよね。本当に大胆でシンプルな解説です。

将棋に場合の探索や評価はいかに?そして、手数が膨大すぎる囲碁はいかに評価したのだろうか?

意外や逆転の発想がそこにあったのです。
本書でその丁寧な解説に夢中になってください!

人間の持つ知性の本質にも迫ってます。

「知能」と「知性」の違いについてはいろいろな説明の仕方があると思いますが、本書ではずばり「知性とは目的を設計できる能力である」と定義します。また「知能」は探索と評価で目的までの道筋を探すことができる能力でしたね。 なのでわかりやすくまとめると、


知性=目的を設計できる能力 

知能=目的に向かう道を探す能力 


となります。 今の人工知能は、「知能」の枠内では人間を超えようとしていますし、一部の分野では完全に超えました。しかし、「そもそも、何をすべきか?」という目的を設計できる能力=知性は、まだ持ち合わせていません。


AI時代に、人間に残された最後のスキルって議論になりますよね。ここもズバリ定義してくれます。そうなんです。問題そのものを定義するって、AIには難しいのですよ。逆にこれがあるから人間の知性が偉大なのです。

数式もコードも出てこなので、機械学習とかディープラーニングって聞いて、モヤモヤしていた人は、かなりスッキリしますよ。一気に本質つかんでしまいましょう。ここから専門の技術書に進んでもいいし、ビジネス書に行ってもいいですね。

AI系の書籍が楽しくなります!