もし機械に、人間と見分けがつかないくらいの会話ができれば、その機械には知性があると判断してもよい。〜 我々人間どうしであっても、相手が本当に知性を持っているかを判断するには、その行動から推測するしかない。行動から判断するということを否定してしまうと、究極的には『自分以外の人間はみんな知性を持たない』という結論(独我論)に陥ってしまう。 ー アラン チューリング(チューリングテストより)

今年はAI本が売れましたね。どこの本屋に行っても山積みです。

ところが、AIって言葉だけ一人歩きして、それは将棋や囲碁など、狭い範囲で活躍するAIなのか?それとも、人間と全く見分けがつかない汎用的なAIなのか?

なんか、ただ仕事が奪われるって騒いでいるだけ、本質に切り込んだ本は少ないです。

汎用的なAIを実現するとなると、そこに必ず言葉を理解すると言う壁が立ちはだかります。

人間が言葉として「りんご」を認識するのは、当たり前のように簡単なんだけど、コンピューター「りんご」に認識させることは、超難易度が高いんですよね。

特に機械学習だけで、汎用的なAIは実現は当分難しいです。

自然な会話ができるコンピューターを実現するには、いくつものハードルがあるのです。

以下、コンピューターが言葉を理解し、人間と会話を成立させるために超えなけれいけないハードルです。


言葉が聞き取れること

人間は耳を通して言葉を理解してます。つまり音によって言葉をインプットしているのです。ところが、コンピューターは音を音のまま理解できないのです。一度、音を数字に変換して、さらに言葉に変換するのです。

つまり、膨大な音と言葉の対応付けが必要となります。


おしゃべりができること

コンピューターが人間らしく受け答えするってなんだろう?そもそも、「人間らしく」ってなだろう?それは理解したり、疑問い思ってたりしてることです。でもコンピューターにあらかじめ「理解したり、疑問に思う」を装うようプログラムできたら?それは本当に理解している言えるのでしょうか?

実は人間が理解するとはどういうことか、まだ解明されてないのです。

質問に正しく答えること

日頃、誰もが検索エンジンに質問していますよね。キーワードを入れると、答えの候補が返ってきます。

ところで、コンピューターは「りんご」実際に触ったことも食べたこともありません。返しているのは事実の列挙だけです。これは「りんご」のこと正しく理解できたと言えるのでしょうか?

コンピューターは外の世界を体験できないです。検索の結果は、言葉の世界から現実の世界に出て理解しているとは言えるのでしょうか?

理解するとはどういうことか?改めて問われます。


言葉を外の世界と関係付けらること

外の世界とは、つまり目から入る情報ですね。画像と言葉の紐付けです。この分野は、近年ディープラーニングでブレクスルーとなりました。

ところが、映像化できないない言葉もあるわけです。「平和」「愛」「無」など、これらはどうやって言葉と紐付けるのでしょうか?

人間は五感を使って世界を認識します。コンピューターにはそれができるのでしょうか?


文と文の論理的な関係がわかること

人は会話やニュースを聞いた時に、状況を推論します。これがこの人の前提だから、きっと答えはこうだろうと。

例えば、自分の買ってきたケーキが食べられてしまった。家には母か妹しかいない。母は食べていない。犯人は妹だ。このように人間には簡単に推論できます。ところがコンピューターには、この「当たり前」がわからないのです。個別に推論パターンを学習する必要がるあるのです。


単語の意味について知識を持っていること

憶えるのはコンピューターだから得意でしょ?と思うかもしれませんが、コンピューターが憶えられるのは意味ではなく、数字としたデータなのです。 「風邪を引く」と「3から2を引く」の違いがわからないのです。

膨大な単語に意味をどう紐づけるのでしょうか?


話し手の意図を推測すること

例えば「ケーキを食べたい」と相棒に言ったとします。人間の相棒なら気をきかけせてケーキを買ってくるでしょう。

ところがコンピューターにはこの「ケーキを食べたい」イコール「買ってきたら喜ぶだろうな」が理解できないのです。

つまり会話の意図がくめないなのです。

これじゃ人間と会話にならないですよね・・・


そもそも理解するとはどう言うことか?

機械が「言葉を理解してる」と言えいるには何が必要なのか?

もはや哲学の世界ですよね・・・


以下の本は、面倒くさがり屋のイタチ達が、言葉を理解して代わりに働いてくれるロボットを作ろうと奔走する話です。

上記の壁を越えようと、他の動物達の知恵を借ります。

そのプロセスが爆笑ものです。

AIとはどういうことか?「AIが人類の仕事を奪うぞ〜」と脅すだけの本よりも何倍も説得力がありました。

AIの開発って人間を再設計するプロセスなんですよ。

イタチたちは、果たして言葉を理解できロボットを完成させられるのでしょうか?続きは本書でどうぞ〜