Opengraph

ブロックチェーンを使ったサービスを考える上で、重要となる概念が暗号化経済(Cryptoeconomic)です。

なんぞやと?定義すると

暗号化と経済的インセンティブを用いて、分散化したネットワークで信用を担保すること。

字の通りですね。

歴史を遡ると、80年代90年代のサイファーパンクの考えにあったのが、暗号化を使って、権力から監視を受けずに情報をやり取りできないか?ということです。

関連記事:【サイファーパンク】暗号化と反抗、ビットコインの根底にある思想。

決してブロックチェーンが初めてのP2Pシステムでなく、以前はファイル交換ソフトがありました。

でも、それは必ずしも成功とは言えませんでした・・・ なぜなら、それは 性善説に基づくシステムだったからです。

自分は他人のファイルをダウンロードしまくるけど、いざ自分の帯域使ってアップロードするとなると、別に報酬も無いから拒否できたのです。フリーラーダーですね。

参加者全員が、システムに貢献しようという強烈な動機がなかったのです。

人間は、目先の利益がないと動かない生き物。無報酬で、分散化したシステムを運用するなのど、割に合わないと感じたのですよ。

中央で管理するにしても、信頼できる管理者を立てないとけません。さらにその管理者が不正をしないように管理しないといけません、さらにその管理者が不正をしないようにと・・・続きます。

システムの信頼を人間が保証し、性善説を信じて「空気読め」みたいにすると、必ず中央から腐敗していきます。

数々の大企業の不祥事なんかそうですね・・・

その問題を裏返したのが、まさにビットコインだったのです。

今までのP2Pシステムと違ったのは、不正をした者はコストを払い、正直に行動した者には報酬が出る、性悪説を前提としたシステムを構築したことにつきます。

根底にあるのが、暗号化経済という概念。


  • 暗号化:過去の履歴が正しいことを証明する方法。
  • 経済的インセンティブ:未来に発生しうる報酬を得るために、履歴の正当性を維持するモチベーション。

過去の資産を守るため、未来に向かって頑張りますよね?

これが管理者なしに、ビットコインが動いてる原動力です。

逆に記録が改ざんされるようなら、誰もビットコインを使わないですよね? また、マイニングに対して報酬出ないようでは、システムを維持する動機もないです。

つまり数学の力と人間の欲望を合体させた強力なエコシステムなのです。

ハッシュ関数と公開鍵方式によって(暗号)によって記録の正当性を保証し、 暗号化を保証するためのマイナーにトークン(インセンティブ)を報酬として与える。

システム自らを維持すために、インセンティブがシステム内部に 定義されているシステム。

何とも哲学的で再帰的な考えですね・・これがインベーションと言われる所以なのでしょう。


まとめると

ブロックチェーン上で自律分散システムを構築する上で、暗号化で記録を保証され、保証を維持するための合意メカニズムがあり、何かしら報酬となるインセンティブがある。それは正直なユーザーには得をし、悪意あるユーザーはコストが支払う仕組みとなっている。

個人的に考えているのは、誰か一人が一方的サービスを提供するのではなく、一度サービスを作れば、参加者全員がサービスを提供できるようになるような仕組みです。

1対NじゃなくてN対Nのサービスですね。

例えば、イーサリアムで保険をやるとしらた、誰か一人が資本金を持って立ち上げるのではなく、参加者全員がトークンを購入して、トークンが保険金として流通する形にでする。

世界規模のサービスを一人で立ち上げるのって今までだと 一人じゃほぼ不可能だったわけです。

インフラだったスーケラビリティだったりサービスの規模が大きくなればなるほど、管理コストが増大しました。イコール、管理を誰かに委ねる信用コストも増大したわけです。

例えば、イーサリアムプラットフォームを使えば、インフラの管理コストはクリアですよね。あとはアイディアを、スマートコントラクトとしてコードイングできるかです。

暗号化経済は、システムを構築する上で、新たなパラダイムになっていきます。それはコンピューターサイエンスだけで成り立つものではなく、人間の弱さや愚かさを抜きに語れないのです。


関連記事: 仮想通貨を始めるべきシンプルな理由。
関連記事: ブロックチェーン本を淡々と評価するよ。